
「日本人が日本の株を買わないでどうする!」
こういう精神論を振りかざす人間がいますが、彼らは経済の「け」の字も理解していません。
考えてもみてください。
資源のない日本が、戦後なぜ豊かになれたのか?
トヨタやソニーが、海外で外貨を稼ぎまくって、それを日本に持ち帰ったからです。
我々個人投資家がS&P500を買うのも、これと同じです。
アメリカという巨大なエンジンから利益(ドル)を吸い上げ、日本円に変えて国内で消費する。
これは「デジタル出稼ぎ」であり、現代における「外貨獲得」の最前線です。
指をくわえて日本株の低迷を眺めるのが愛国心ですか?
違います。
勝てる場所で勝ち、戦利品を地元に持ち帰るのが、真の英雄です。
日本株への「お布施」は、日本をダメにする
厳しいことを言いますが、ダメな企業に金を貸す(株を買う)ことは、優しさではありません。
「ゾンビ企業の延命」に加担する行為です。
資本主義の原理は「新陳代謝」です。
魅力のない日本企業からは資金が抜け、魅力のある米国企業に資金が集まる。
これは正常な市場原理です。
「日本人だから」という理由だけで劣後する日本株を買うことは、「甘やかし」であり、企業の改革意欲を削ぐだけです。
本当に日本企業に強くなってほしいなら、あえて資金を引き揚げ、危機感を持たせるのが筋です。
情けで株を買うのは、孫にお小遣いをあげて甘やかすお爺ちゃんと変わりません。
我々は「GAFAの寄生虫」となり、養分を吸い尽くす
米国株投資、特にS&P500やオルカンへの投資を、私は「現代の私掠船(海賊行為)」と呼んでいます。
Google、Amazon、Apple。
彼らは世界中から利益を独占し、強大な富を築いています。
我々一般人が彼らに勝つことは不可能です。
ならば、どうするか?
「株主」になって、彼らの利益を合法的に吸い上げるのです。
iPhoneが売れるたび、Windowsが使われるたび、その利益の一部がチャリンとあなたの懐に入る。
そしてあなたは、その金で日本の美味しい米を食べ、日本の温泉に行く。
これぞ痛快な「富の還流」です。
アメリカ人が必死に働いて生み出した利益を、日本人が寝ながら略奪する。
これ以上ない「国益」だと思いませんか?
外貨を稼ぎ、日本で使う。「貿易黒字」を個人で作れ
「米国株で儲ける=日本から資金が逃げている」
これは半分正解で、半分間違いです。
確かに購入時は円を売りますが、利益確定や配当受け取りの際は、増えたドルを円に戻します。
つまり、「輸出した額よりも、多くの額を輸入している」ことになります。
これは、個人レベルでの「貿易黒字」の創出です。
給料(円)しか持っていない人は、国内でお金を回しているだけ。
しかし、米国株投資家は、「海外から新しい富を引っ張ってきている」のです。
人口減少で縮小する日本経済に必要なのは、内輪でのお金の回し合いではありません。
外部からの「外貨の注入」です。
米国株投資家こそが、それを担っているのです。
GPIF(年金機構)を見ろ。国自体が「米国株」を買っている
「米国株は非国民」と言う人たちに、決定的な事実を突きつけましょう。
我々の年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)のポートフォリオを見てください。
彼らは資産の約半分を「外国株式・外国債券」で運用しています。
なぜか?
日本株だけでは国民の老後を守れないと分かっているからです。
日本国自体が、アメリカの成長に乗っかって年金を増やそうとしているのです。
国がやっていることを個人がやって、なぜ非国民呼ばわりされなければならないのか。
「政府公認の生存戦略」に乗らない手はありません。
まとめ:国と心中するな。国を「養う」側になれ
「日本が好きだから、日本株を買う」
その気持ちは美しいですが、結果としてあなたが貧しくなれば、将来あなたは日本の社会保障のお荷物になります。
「アメリカが好きだから、米国株を買う」のではありません。
「アメリカを利用して金を稼ぎ、その金で日本で贅沢をする」のです。
金持ちになりなさい。
そして、その潤沢な資金で、日本の伝統工芸品を買い、日本の高級旅館に泊まり、日本のお店にお金を落としてください。
それが、資本主義社会における「最強の愛国活動」です。
実践ストーリー
・「日本企業を応援する」という名の、美しい緩慢な自殺
地方都市のメーカーに勤めるタカシ(48歳)は、自他ともに認める愛国者だった。
彼の証券口座に入っているのは、誰もが名前を知る日本の老舗大企業の株ばかり。
「俺たちが日本の会社を支えなくてどうする。米国株なんて、魂を売るようなもんだ」
彼は、職場の若手が休憩中にS&P500の話をしていると、眉をひそめて説教をした。
しかし、彼の「愛国ポートフォリオ」は無残なものだった。
株価は10年前から横ばいか、右肩下がり。
配当は雀の涙。
含み損を抱えた塩漬け株を見ては、「いつか復活するはずだ。日本の技術力は世界一なんだから」と自分に言い聞かせていた。
その夏、家族旅行を計画したが、予算が足りず断念した。
物価は上がるのに給料は上がらない。
株も増えない。
「日本のため」と言いながら、彼自身はどんどん貧しくなり、地元の商店街でお金を落とす余裕すらなくなっていた。
彼は気づいていなかった。
彼が必死に支えていたのは「日本の未来」ではなく、変化を拒む「ゾンビ企業の延命」だったことに。
・「お布施」をやめ、「海賊」になる決意
転機は、友人の経営者との会話だった。
羽振りの良い友人に、タカシは「お前もどうせ米国株で儲けてるんだろ? 日本を裏切って楽しいか?」と噛みついた。
友人は怒るどころか、憐れむような目でこう言った。
「タカシ、お前はトヨタが嫌いか?」
「は? 好きに決まってるだろ。世界で外貨を稼いでる英雄だ」
「なら、俺たち投資家も同じだ。俺はGoogleやAppleという『エンジン』を使って海外からドルをぶんどり、それを日本円に戻して、この街で使っている。俺とお前、どっちが日本経済に貢献してると思う?」
タカシは言葉を失った。
さらに、自分たちの年金を運用するGPIFさえもが、米国株を大量に買っている事実を知らされた。
「国と心中するな。国を養う側になれ」
その言葉が胸に刺さった。
彼は、自分の投資が「応援」ではなく、ただの「甘やかし」だったと悟った。
その夜、彼は断腸の思いで塩漬けの日本株を全て売却した。
「さらば、愛しきゾンビたちよ」
そして、その資金を全額、S&P500とNASDAQのインデックスファンドにぶち込んだ。
それは、彼が「守るだけの農民」から、海外へ富を奪いに行く「デジタルの私掠船(海賊)」へとジョブチェンジした瞬間だった。
・GAFAの養分を吸い尽くし、故郷に「金」の雨を降らせる
3年後。
タカシの資産は、かつてないスピードで膨れ上がっていた。
寝ている間に、iPhoneが売れ、Amazonで荷物が届き、Windowsが起動する。
そのたびに、世界中から集められた利益の一部が、彼の口座にチャリンと落ちてくる。
彼は、増えた資産の一部を定期的に利益確定(ドル→円)している。
この夏、彼は妻を連れて、地元の高級老舗旅館に泊まった。
一泊10万円の離れ。
夕食には地元産の最高級和牛と地酒を追加注文した。
女将が深々と頭を下げる。
「最近は不景気でお客様が減ってしまって……本当にありがとうございます」
タカシは笑顔で支払いを済ませながら、心の中でこう呟いた。
(礼には及ばんよ女将さん。この金は、GoogleとMicrosoftの従業員が必死に働いて稼いだ金だ。俺はそれを日本に持ってきただけさ)
彼はもう、日本株が下がっても嘆かない。
自分が「外貨獲得」の最前線にいる自負があるからだ。
海外の成長を吸い尽くし、その潤沢な資金で日本の伝統を守り、地域経済を回す。
「日本が好きだからこそ、米国株を買う」
これが、彼がたどり着いた、資本主義における「最強の愛国活動」だった。


