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今の円安は異常?円安は戻らない。1ドル160円が日本の「実力相応」である3つの構造的理由

心(シン)
心(シン)
執筆者

人生ROI理論提唱者
人生ROI(前進効率) = 前進量 ÷ 投下リソース
・幸せとは前進の効率で決まります。
・前進しても疲弊していたら意味がありません。
・ムダな投下リソースを徹底的に削りましょう。
・前進量にレバレッジをかけましょう。
人生を「気合い」ではなく「設計」で前に進める方法を発信しています。

スペック
・米国株インデックス投資家
 資産:個人8,000万円 / 世帯1億円
・大企業管理職
 年収800万円・定時退社
・FP / 宅建士 / 簿記 ほか資格保有
・妻+子供2人の4人家族
・kindle電子書籍出版中
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「今は円安だから、少し様子を見よう」

多くの日本人がそう言って、投資のスタートを先延ばしにしています。

彼らの脳内には、「1ドル=110円こそが正常で、今の160円は一時的なエラーだ」という正常性バイアスがかかっています。

この思い込みはあなたの人生ROIを下げます。

思い込みによって動けなくなっているのはコストだからです。

断言します。

その「正常」は二度と戻ってきません。

マーケットは過去を見ません。

未来だけを見ます。

そして世界中の投資家が下した判断はこうです。

「未来のない国の通貨(円)なんて要らない。成長する国の通貨(ドル)をよこせ」

1ドル160円は異常値ではありません。

衰退途上国ニッポンの「実力相応の価格」です。

現実を直視してください。

日本はもう、安く買い叩かれる側の国になったのです。

「理論値」を信じるな。「株価」を見ろ

経済学者が「購買力平価で見れば、円は安すぎる」と言います。

教科書的には正しいかもしれません。

しかし、現実はどうですか?

誰も円を買っていません。

これは、かつてのスター選手が、今はボロボロの老人になっているのに、「全盛期の筋肉量から計算すれば、もっと走れるはずだ」と言っているようなものです。

無理です。

体(経済構造)がもう違うのです。

世界は日本をこう見ています。

「人口は減る。技術は勝てない。金利も上げられない。じゃあ、持っている意味なくない?」

この冷酷な「売り浴びせ」の結果が、今のレートです。

市場のプライシングに逆らってはいけません。

160円こそが、今の日本のリアルな通信簿なのです。

日本円が「紙くず」になる構造的理由①:デジタル小作人化

かつての日本は、車や家電を売ってドルを稼ぐ「輸出大国」でした。

今は違います。

「デジタル赤字国」です。

• iPhone(Apple)

• 検索(Google)

• 買い物(Amazon)

• SNS(Meta/X)

• 業務ソフト(Microsoft)

我々は息をするように、これらの米国企業に課金し続けています。

これは現代の「小作料」です。

日本人が働いて稼いだ円は、自動的にドルに変換され、アメリカへと吸い上げられていく。

この「国富流出システム」が完成している以上、円が強くなる道理がありません。

日本円が「紙くず」になる構造的理由②:NISAによる「日本売り」

政府が推奨する新NISA。

皮肉なことに、これが円安のトドメを刺しています。

みんな何を買っていますか?

「オルカン(全世界株)」や「S&P500(米国株)」ですよね。

これらを買うためには、手持ちの円を売って、ドルや外貨を買う必要があります。

つまり、日本国民全員で、雪崩を打って「日本円の投げ売り(キャピタルフライト)」をしているのです。

国民自身が自国の通貨も企業も信じていない。

そんな国の通貨を買う物好きはいません。

160円は「嵐」ではない。「気候変動」だ

「いつか戻る」と思っている人は、今の状況を「一時的な嵐」だと思っています。

違います。

これは「気候変動」です。

日本という土地の気候が、亜熱帯から砂漠へと完全に変わったのです。

それなのに、「また雨が降るはずだ」と言って、砂漠で雨具を着て待っている。

滑稽ですし、そのままでは干からびて死にます。

気候が変わったなら、装備を変えなければなりません。

「円安トレンド」は、数年で終わる話ではありません。

日本の人口構造と産業構造が変わらない限り続く、数十年単位の「ニューノーマル(新常態)」です。

まとめ:沈む船の「船内通貨」を集めるな

日本円だけで資産を持つということは、「穴の空いた泥舟の船内通貨」を必死に貯め込んでいるのと同じです。

船が沈めば、その通貨はただの紙切れです。

嘆いている暇はありません。

円安を「悪」だと思うのをやめましょう。

それは単なる「現象」であり、利用すべき「波」です。

• 収入源を外貨建てにする(輸出ビジネス、外資系勤務)。

• 資産をS&P500やオルカンに移す。

これだけで、円安は「恐怖」から「資産増の追い風」に変わります。

「日本と一緒に貧しくなる義理はない」

そう腹を括った人間だけが、1ドル200円の時代になっても、涼しい顔でステーキを食べられるのです。

実践ストーリー

・「円高になったら本気を出す」という、終わらない待ちぼうけ

メーカー勤務のサトシ(36歳)は、慎重な男だった。

新NISAが話題になっても、彼は動かなかった。

当時のレートは1ドル145円。

「いや、高すぎる。異常値だ」

彼の記憶にある「正常」は、数年前の1ドル110円だった。

「今、S&P500なんて買ったら、円高に戻った時に為替差損で大損する。120円台まで戻ったら始めよう」

そう言って、彼は虎の子の貯金1,000万円をすべて「日本円の定期預金」に入れたままにした。

しかし、現実は彼をあざ笑うかのように動いた。

150円、155円、そして160円。

ニュースでは「歴史的円安」と騒がれるが、一向に戻る気配がない。

その一方で、生活へのダメージは確実に侵攻していた。

楽しみにしていた最新のiPhoneは高すぎて手が出ない。

家族で行こうとしていたハワイ旅行は、燃料サーチャージと現地物価の高騰で、熱海旅行にグレードダウンした。

スーパーでは、輸入肉もチーズも値上がりし、カゴに入れるのをためらうようになった。

「なんでだよ…なんで戻らないんだよ!」

彼はチャート画面を睨みつけながら焦っていた。

彼が「待っている」間に、彼の持つ1,000万円の「世界的な価値(ドル換算)」は、何もしていないのに3割近く目減りしていたのだ。

・「これは嵐ではない、砂漠化だ」という絶望的な気づき

サトシの目を覚まさせたのは、職場の後輩の一言だった。

「先輩、まだ円持ってるんですか? 僕、給料入ったら即ドル建て資産に変えてますよ。だって、僕ら全員でAmazonやNetflixに課金して、NISAで海外株買ってるじゃないですか。円が上がる理由、なくないですか?」

その言葉で、サトシは記事にあった「デジタル小作人」という言葉を痛感した。

自分もそうだ。

iPhoneを使い、Googleで検索し、週末はNetflixを見る。

日本人が生活すればするほど、円が売られ、ドルが買われる構造ができあがっている。

さらに、国が推奨するNISAで、兆円単位のマネーが海外へ流出している。

「俺は、砂漠のど真ん中で『雨(円高)』を待って、干からびていただけだったのか」

彼は認めたくなかった事実を受け入れた。

今の160円は「異常事態」ではなく、衰退する日本の「通信簿(実力値)」なのだと。

嵐が過ぎ去るのを待つのではなく、ここはもう「気候」が変わってしまったのだと。

彼はその日の夜、震える手で証券口座にログインした。

「今さら買うのは悔しい」という感情(サンクコスト)をねじ伏せ、彼は淡々と日本円を「全世界株式」へと交換し始めた。

・通貨の分散による「心の平穏」と、インフレへの勝利

2年後。

為替レートは1ドル170円をつける場面もあったが、サトシはもう動じなかった。

以前の彼なら「日本終わった」と絶望していただろう。

しかし今は、円安が進むたびに、彼の証券口座の評価額(円換算)は最高値を更新し続けている。

同僚たちが「ガソリンが高すぎる」「また電気代が上がった」と昼休みに愚痴をこぼしている時、サトシは心の中でこう呟く。

(物価が上がっても、それ以上に俺の資産が増えているから問題ない)

彼は、日本円という「沈みゆく泥舟」の中に、自分だけの「救命ボート(ドル資産)」を用意することに成功したのだ。

週末、彼は家族と少し高いステーキハウスにいた。

輸入牛の価格は上がっていたが、気にならなかった。

彼の資産は、世界経済の成長と、円安という追い風に乗って、インフレ速度を上回って増殖していたからだ。

「円安は怖いものじゃない。波に乗ってしまえば、資産を押し上げてくれるエネルギーだ」

彼はもう、為替ニュースを見て一喜一憂しない。

ただ淡々と、世界標準の通貨で未来を積み立てる。

それが、泥舟から脱出した者の特権だった。

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