
皆さまこんにちは、窓際管理職の城南悠喜です。
インデックス投資は、シンプルに見えて、実は一番“人間の感情”が試される投資です。
「買って放置するだけ」と言われるけれど、その“放置”こそが一番難しいんですよね。
特に、一度「売る」という行為をしてしまうと、もう二度と同じ感覚では買えなくなります。
それは数字の問題ではなく、心理の問題になってきます。
今回はそんなお話を。
「売る」と、あなたの中に“判断基準”が生まれる
投資を始めたばかりの頃、多くの人は“なんとなく”インデックス投信を買います。
「右肩上がりらしい」「長期で持てば勝てる」そう信じて買うでしょう。
でも一度、“売る”という経験をしてしまうと、あなたの中に「判断基準」が生まれます。
- どのタイミングで売るか
- もっと上がるかも
- また下がったらどうしよう
これらの思考が、投資の自由を奪っていくんですよね。
いったん「自分の判断で売った」という記憶ができると、次に買うときは“正解を探す投資”になってしまうのです。
「一度売った人」が、再び買えなくなる理由
人は、自分の行動を正当化したくなる生き物です。
損切りをした人は、「やっぱりあのとき売って正解だった」と思いたい。
利確をした人は、「あのときの利益を守れて良かった」と思いたい。
だから、売ったあとに株価が上がると悔しくなるし、下がっても“再び買う勇気”が出ないんです。
もし再度買って下がったら、「やっぱり失敗した」と思ってしまう。
そうして、投資家の多くは“市場の外”に出ていきます。
売って後悔し、買えずに後悔し、結局、「買って持ち続けるだけの人」に勝てなくなるのです。
インデックス投資は「判断しない勇気」を持つ投資
インデックス投資の本質は、“上がる・下がる”を読むことではありません。
判断を放棄する勇気にあります。
・毎日積み立てる。
・下がっても続ける。
・上がっても続ける。
この「淡々と続ける」ことができる人が、10年後、20年後に勝者になっています。
人間の脳は、“変化”を求めるようにできています。
だから、何もしないことが一番のストレスになるんです。
けれど、インデックス投資では“何もしない”ことが最大の成果を生む。
ここに、最大の矛盾があるのです。
一度でも「利確の快感」を知ると、投資家としての集中力が崩れる
人は利益を得ると、脳内でドーパミンが出ます。
それが“快感”として記憶される。
一度その快感を知ってしまうと、次も「利確したい」と思うようになる。
もう「長期保有」はできません。
つまり、一度売るだけで、脳が短期投資モードに変わってしまうのです。
結果、チャートを見る時間が増え、上下に一喜一憂し、“やってはいけないこと”をやる。
そして、気づいたときには「市場に翻弄される側」になってしまうのです。
売らないという選択こそ、最も強い選択
インデックス投資は、「買う」より「売らない」ほうが難しい。
- 下がっても売らない
- 上がっても売らない
- 暴落しても積み立てを止めない
この“何もしない力”こそが、長期投資家の最大の武器です。
「売らない=機会を逃す」と思うかもしれません。
でも実際は逆で、売らない人ほど“市場の上昇すべて”を取り込める。
判断しないことが、最も効率的な判断なのです。
結論:「売った瞬間、投資家は市場の外に出る」
インデックス投資は、継続する人が勝つゲームです。
途中で降りた人は、再び同じ場所に戻れません。
なぜなら、マーケットではなく“自分の心”に負けるからです。
売った瞬間、あなたの中に「正解と不正解」が生まれ、そして、その“正解探し”が、長期投資の最大の敵になります。
まとめ:一度売ったら終わりだと思え
- 一度売ると、「判断の癖」が残る
- 利確・損切りの快感は、投資家の集中力を壊す
- インデックス投資は「判断しない勇気」の投資
- 売らない人だけが、全ての上昇を取り込める
インデックス投資において最も強い行動は――何もしないことです。
マーケットに居続けることが、最も静かで、最も賢い“勝ち方”なのです!!



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