つみたてNISA枠は「一括」か「積立」かで迷うな。“いいとこ取り”のハイブリッド戦略が、メンタルとリターンの最適解だ

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皆さまこんにちは、窓際管理職の城南悠喜です。

年末になると、一部の投資家の間で「新NISAのつみたて枠をどうやって年初に全額埋めるか」という話題で持ちきりになりますね。

私も年初一括派なので、毎年この設定をやっています。

が、年1回のことなので、どうやって設定したか忘れちゃうんですよね。

SNSやネット上では、

• 「12月〇日までにクレカ積立を設定しないと間に合わない」

• 「ボーナス設定で1月1日(または最短営業日)に約定させる方法」

といった、細かすぎるテクニックが飛び交っています。

しかし、私たちは長期投資家です。

こんなことに神経をすり減らす必要はないですよ。

ガチガチな「最短約定」にこだわる必要がない2つの理由

理由①:20年の運用期間から見れば数日の差は「ノイズ」

あなたのNISAの運用期間は、きっと10年、15年、あるいは20年を超えるでしょう。

その中で、投資開始日が「1月4日」になったことと、「1月10日」になったことの差は、最終的なリターンにほとんど影響を与えません。

これは、過去のシミュレーションでも明らかです。

「1日でも早く」という気持ちは理解できますが、その小さな差を追い求める時間と労力は、年末の貴重な時間を削るほどのものでしょうか?

投資は「時間をかけるゲーム」であり、「最短で駆け抜けるゲーム」ではないのです。

理由②:最短を狙う設定は「難解」でミスのもと

SBI証券の積立設定は、注文日、約定日、受渡日が絡み合い、特に年末年始は非営業日やファンドの休業日も挟むため、非常に複雑です。

• 注文の締切日を誤って、希望の日に買付できなかった

• 設定を変更し忘れ、翌年にまた同じボーナス設定が発動してしまった

など、複雑な設定はヒューマンエラーの原因になりがちです。

シンプルでミスがない設定こそが、長期投資では最も重要です。

「心の余裕」を最優先。城南悠喜流・ハイブリッド設定術

そこで、年初一括の効率の良さを確保しつつ、精神的な安定も両立させるのが、この「ハイブリッド戦略」です。

【設定のレシピ(年間120万円枠の場合)】

• つみたて投資枠(年間120万円)の場合

1. 毎月の積立額:1万円

2. ボーナス月の設定:1月

3. ボーナス設定額:108万円

※ここは個人の好みで、毎月2万円・ボーナス月96万円、でも良いでしょう。

なぜこの設定がいいの?

1. ほぼ一括投資のメリットを享受できる

年間の90%(108万円+1月の1万円)を年始に投資するので、お金を長く市場に置いておく「一括投資」の効率の良さは十分確保できます。

2. 「暴落時の心の支え」になる

ここが一番のポイントです。

もし年の途中で相場が暴落しても、「大丈夫、毎月1万円ずつ安く買えているから」と思えることが、精神的なクッションになります。

「1月に全額投資して、直後に暴落」というのが一番メンタルに来ますからね。

そのショックを和らげるために、あえて月々の積立を残しておくのです。

タイミングは「年内」ならいつでもOK

「1月1日の約定」に執着して、注文日を計算する必要はありません。

12月中にこの設定を済ませておけば、あとは証券会社におまかせで大丈夫。

もし設定が年明けにズレ込んだとしても、長期投資の成果にはほとんど影響しません。

まとめ:誤差に気を取られないように

ガチガチに理論値を追い求めて疲れてしまうより、「暴落が来ても心が折れない設定」にしておくことの方が、投資を長く続けるためには大切です。

継続は力なり。

お正月は細かい計算は忘れて、ゆっくり過ごしましょう。

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